日本人だと成人の実に80%が罹っているといわれる歯周病・・・実際のところ年齢別にみたら・・・
歯周病!若くても!気づかないうちに・・・
日本人の場合、成人の実に80%が罹っていると言われる歯周病、
実際のところ年齢別にみたら・・・
平成23年歯科疾患実態調査 年齢別歯肉所見によると・・・
平成23年時点での「4mm以上の歯周ポケットを有する者の割合」がこちらの表のようになっています。
これを見ると15~19歳で4.5%、65~69歳だと50.8%の方が4mm以上の歯周ポケットを有するということになります。
70歳以上の方の数値が低くなっているのは「歯」自体が無い方が増えるからです。
「4mm以上の歯周ポケットを有する者」というのは、地域歯周病指数(cpi)においてコード3以上の方を指します。
プロービングと呼ばれる歯周ポケットの深さの検査において、cpiコード0は健全な状態、コード1は歯茎から出血が見られる状態、コード2は歯石がある状態、コード3は4~5mmの歯周ポケットが存在する状態、コード4は6mm以上の歯周ポケットが存在する状態とされます。
歯周病への対処方法としては、コード1はブラッシング指導 のみ、コード2及び3はブラッシング指導・スケーリング(※注1)・ルートプレーニング(※注2) 、コード4はブラッシング指導・スケーリング・ルートプレーニング に加え、歯周外科手術 が必要となります。
ん?成人の80%が歯周病ってのは・・・
これまでの記事でも何度か取り上げてきました日本人の場合成人の80%が歯周病に罹っているという際の数値は、上記のcpiコードでコード0(健全)の状態以外の方すべての割合を指します。
これは決して嘘ではないものの少し大袈裟かも知れません。しかし、この表を見て頂くと分かりますように、あと少し進行すれば歯周外科手術が必要となるcpiコード3の方が各年代に於いてこんなに多い割合で居られるというのが現実ですから、やはり十分に気をつける必要があると言えます。
※注1 スケーリング・・・スケーラーと呼ばれる器具で歯石を除去する治療。
※注2 ルートプレーニング・・・、歯周ポケット奥深くの歯石や感染した歯質を専用の器具を使ってきれいに取りなめらかな状態にする治療。